歯科麻酔学
歯科麻酔科医を育成し、基礎と臨床を繋ぐ研究を充実させたい
歯科麻酔学分野では、歯科麻酔学を中心とした教育を行い、臨床では口腔外科手術の全身管理、小児・障害者の歯科処置に対する麻酔管理などに従事しています。周術期管理において気道確保は最も重要な要素の一つですが、歯科麻酔では術野が口腔であることが多く、経鼻挿管が多いことや挿管困難な症例が多いことも特徴になります。そのため解剖学的背景も含めた気道管理に関する臨床的研究を進めています。この他、歯科診療中の危機的偶発症に対する救命処置について、実際の歯科診療の現状に基づいた救命処置のあり方も検討しています。特に、我々が提案したデンタルチェアを安定させてその上で実施する心肺蘇生の方法はヨーロッパ蘇生評議会のガイドラインで推奨されています。また、歯科として重要である栄養について、人工膵臓を用いた周術期糖代謝管理による予後の改善についての検討も進めています。