OBT研究センター

OBT 主な研究内容

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01.iPS細胞を用いた刺繍組織再生

歯根膜は、歯の植立維持および咬合圧感覚受容において主要な役割を有し、咀嚼機能の維持に必須の組織です。歯根膜が不可逆性のダメージを受けた場合、これを再生する効果的な方法はいまだ確立されていません。最近、ヒト歯根膜細胞の細胞外基質を用いてヒト皮膚由来のiPS細胞から歯根膜幹細胞様細胞を樹立することに成功しました。そこで、幹細胞を用いた新規歯根膜再生療法を確立することで歯の寿命ひいては健康寿命の増進を目指します。

02.唾液腺異常の分子基盤

シェーグレン症候群やIgG4関連唾液腺炎などの唾液腺疾患は、唾液分泌が低下し、口腔粘膜疾患の増加を引き起こすだけでなく、摂食嚥下障害により誤嚥性肺炎を招くことがあります。しかし、その治療法としては唾液分泌促進薬などの対症療法しかなく、根治的な治療法は存在しません。そこで、それらの唾液腺疾患における唾液腺障害のメカニズムを解明することにより、新たな標的分子治療法の確立を目指します。

03.口腔フローラと全身の健康

口腔は膨大な数の細菌、真菌、ウイルス等が複雑に作用し合いながら共存する一つの微生物生態系です。このような環境で発症するう蝕や歯周炎をはじめとする口腔感染症の克服には、直接疾患に関わる病原微生物だけでなく、微生物群集の全体像(マイクロバイオーム)のシステムとしての理解が不可欠です。大規模な被験者集団から採取した口腔微生物群集検体を解析し、データサイエンスアプローチを駆使して口腔マイクロバイオームと健康との関連を明らかにし、「健康な口腔マイクロバイオーム」の育成と誘導を基盤とした新たな口腔保健管理アプローチの確立を目指しています。

04.甘味感受性調節に関わる分子・生理基盤の解明

5つの基本味(甘、塩、酸、苦、うま味)のうち、甘味は生体活動にとって必要不可欠なエネルギー源のシグナルであり肥満や生活習慣病とも密接にリンクします。これまでに甘味感受性の促進および抑制機構について明らかにしてきました。甘味感受性調節に関わる分子・生理基盤の全容を解明することは肥満や生活習慣病の予防に繋がることが期待されています。

05.オステオカルシンによるエネルギー代謝調節

近年骨基質タンパク質オステオカルシンが「骨ホルモン」として全身のエネルギー代謝を調節していることがわかってきました。そこでオステオカルシンを大量に含む豚骨(スープ等を抽出した後の廃棄物)を原料としてオステオカルシンを抽出し、メタボリックシンドロームに対する予防・治療効果を検討しています。ヒト向けサプリメントの開発を視野に入れて実用化を目指し、ひいては健康寿命の伸延と廃棄物の原料化による有効利用の実現を目指しています。

06.歯周病によるアルツハイマー病悪化メカニズム

近年、重度歯周病の罹患と認知機能低下との相関性が報告され、Porphyromonas gingivalis (Pg)菌の内毒素LPSがアルツハイマー病患者の脳内に検出されたことから、このPg菌が脳炎症を引き起こし認知症の悪化を招くと考えられます。最近Pg菌LPSを慢性投与した中年マウスではミクログリアの活性化による脳炎症、アミロイドβのニューロンにおける産生・蓄積、学習・記憶能低下というアルツハイマー様病態を誘発することを明らかにしました。さらにカテプシンB欠損マウスではPg菌LPSを慢性投与してもアルツハイマー様病態を誘発しなかったことから、カテプシンBが歯周病によるアルツハイマー病の誘発と症状悪化に関与する原因酵素である可能性が示唆されています。
このように、我々の研究成果は高齢者のQOLの向上と健康寿命延伸のために有効な指針や情報を発信することが期待されています。

九大歯学部Voice

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九大歯学部 Voice#04

「研究者として、臨床医として」

歯学顎口腔外科 助教 前原 隆

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九大歯学部 Voice#03

「患者さんに寄り添える歯科医師になり、
私にしかできない仕事に携わりたい。」

学生歯学部 2年生

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九大歯学部 Voice#02

「歯科医療の未来は明るい」

歯学大学院 4年生